田村耕太郎氏の「君は、世界が羨む武器を持っている」のまとめと感想
田村耕太郎氏の著書「君は、世界がうらやむ武器を持っている」を私なりのまとめと感想です。
最初に、この本は今までの本と少しテイストが違います
この本は大きくまとめると、著者がずっと提唱し続けた、「これからは広い世界に出て行くべきだ」というものに対して「世界に出られなわれわれはどうしたらいいのか」という意見に回答するような内容の本でした。
私がこれまでの著書で主張してきたのは「日本がいずれ沈没するから、海外に逃げろ」などということではない。 本当に大事なのは、「グローバルな視点」を持ちながら、これからの日本社会をデザインしていくことだ。
メディアの「日本悲観論」に惑わされがちだが、まだにほんは世界で戦える素地が残されており、豊かに生きていける可能性がある。国内の変化を敏感に捉え、”ピンチをチャンスに変える思考”を持てば、日本は世界の先頭に立てるポテンシャルがあるのだ。
著者は、日本がダメだからという理由で海外に出て行くのはあまりにも視野が狭いし、その程度の覚悟で海外に出て行ってもうまくいかないと書いています。
実際に私も、何度か他の投稿にも書いているが、今いる場所がダメだからという理由で、違う場所に自分の居場所を探すの違うと書いています。
私も、著者の提唱するとうり、日本と世界という両輪を意思することが必要だと考えます。
その中のひとつとして下記のように書いています。
世界に出ないのであれば、徹底的に国内仕様の人間になるというのも、グローバル社会を生き抜くための戦略の一つである。
理由としては、日本は経済で見ても内需大国で、内需を舞台に出来る稀有な国だということを挙げています。
自分の能力や家庭環境、経済状況が、グローバルな舞台での競争に向かないのであれば国内での成功に徹底的に適応させるのも方法だと書いています。
海外に出るにしても、日本を掘るにしても”今”が勝負
日本は、世界の先頭をひた走る「課題先進国」
中国やインド、ブラジルなど日本より巨大な新興国の成長は、公害問題を超えて、環境破壊を起こしかねません。
また、限りのあるエネルギーも同様に問題がありますし、高齢化だって世界は日本を追いかけるようにして高齢化していくことが分かっています。
日本は、これから世界で起こる問題を既に経験しているか、近い将来経験することになります。
世界は、日本が環境問題、エネルギー問題を不断の努力と技術力で解決してきたように、高齢化問題をどのように解決していくのかに注目しています。
つまり、日本がこの問題を解決出来たならば、そのノウハウは大きなビジネスチャンスになるということです。
実際に、私の住んでいたインドの環境汚染はとんでもなく、青空が見えるのは雨のあとの少しだけ、緑の葉っぱだって白くなるほどに空気汚染がひっどかったですし、川の水は紫色で泡立っている、この世のものとは思えない光景が、そこら中にありました。
今までは、どんどん生産性を上げることだけに注視してきた中国やインドもPM2.5などで生物が生きていくには過酷な環境になってしまった都市部を放置するわけには行きません。
日本経験と技術を生かしつつ、現地でも運用を出来る方法を提供できれば十分にビジネスになります。
高齢化社会だって、その対応をするためには社会インフラの対応であったり、福祉システムだったりこれから対応していかなくてはいけない問題はたくさんありますが、その問題をクリア出来たなならそのノウハウは、世界中が欲しがることは間違いありません。
今まで起きた問題を解決した方法でも日本は世界の役に立つことができますし、これから解決するべき問題の高齢化でも日本は世界の役に立つことが出来ます。ニーズが有るということはそこにビジネスチャンスがあるということです。
日本の問題を解決し、世界の問題の解決にもなる、問題が解決すればみんな幸せになれるし、みんなが幸せになれれば、お金を稼ぐこともも出来ます。
世界中の問題がある今こそ、世界の課題先進国である私達にはビジネスチャンスがあるのです。
大変化の時代にこそ、生物は進化する
IT技術が進化し、よりボーダレスになってきている中で、高齢化を迎えるこれからの日本は、大変化の時代です。 今まで当たり前だったことが当たり前でなくなる時代に私達は生きています。
この大変化の時代に生きている私達はとてもラッキーです。なぜラッキーかといういと、変化がないということは完成されているということです。変化がないということは、決まったようにしかチャンスが訪れません。
この本の中でも著者は下記のように書いています。
これからは、大変化の時代。大変化をチャンスと捉える人は多い。実は安定を願う人には、この時代ほど「真の安定」を手に入れるチャンスはないと思う。変化の時代をピンチと思わず、チャンスと思えばチャンスになるのだ
大変化がもたらすピンチのおかげで、
・自分の能力が覚醒される
・自分の考えや行動を正しくしてくれる
・自分の心を鍛えてくれる
・通常では来ない順番が回ってくる
・真の友人と新たな支援者を見つけさせてくれる
変化が起きることによって、新しい物やサービスが必要になりますし、それに関わる人材も必要となります。 すでに前例がある、エキスパートな人がたくさんいる世界で戦うのは厳しいですが、これから新しく必要となる世界であれば自分が 先人になることが出来るのです。これは本当に大きなチャンスです。
今一番必要なのは、何をしてきたのかではなく何が出来るかということ
もちろん、過去に何をしてきたかはとても重要なことですが、それ以上に大切なことは、「今、自分が何が出来るか」ということです。
これからの日本は、あらゆる組織で多様な人材が働くことになっていきます。国籍も年齢も性別も問わない時代が来たならば、やはりいちばん重要なのは 「あなたは、何ができるか」「どのような貢献を期待できるか」ということになります。
肩書ばかりにこだわるのではなく、使えるスキルと経験を身に付ける必要があります。
「志」をもって生きるために大切なこと
今回読んだ中でも、特に心に残ったフレーズが
「僕のやっているのは、慈善事業ではない。経済活動なんだ。こんなに利益を出していることに注目して欲しい。儲からないと続かないし、沢山の人を救い、社会にインパクトを与えることは出来ない。稼げない人間に世の中は変えられない」
社会起業のように志が高いことはとても素晴らしいことです。ただその志を実現させるためには力が必要ですし、稼ぐことも必要になります。
NPO設立の本を読んだ時にも同じような事が書いてありました。いくら志が素晴らしくても、それを実行するためにはお金が必要になります。
とんでもないお金持ち以外は、生活するための費用も必要になります。長くキチンと続けて行くためには絶対にお金は必要です。
日本は、NPOに対して慈善事業の様な認識が強く、そのため運用資金よりもその時の活動にばかり注視する団体が多く、その結果多くの団体が、運営を続けることが出来ずに廃業してしまうと書いてありました。
人のためにと、自分を犠牲にすることは、限界があります。自分や周りのスタッフが生活を出来て、初めて息の長い活動をすることが出来るのです。
「志」を貫くためにも経済活動を疎かにしてはいけません。
日本人が他の国の人よりも優れいてるところ
著者が、世界を周り各地で働いてみて思う、日本人が有利なことは
・規律のある行動が取れる ・相手の立場に立って考えられる ・感性が豊かで、センスがいい
上記があるからだと思うのですが、私達日本人は、他の国の人達に比べて 信用してもらいやすいです。実際に私も、日本人だというだけで信用できると言われた事がありますし、私の知人で海外で働いたことのある人も、信用を得やすいという話をしていました。
ビジネスをする上で、信頼関係はとても重要です。それを日本人だというだけで手に入れる事ができるのは幸運です。
そのうえ、高い技術をもち、素晴らしいサービスを判断する感性を持った私達がこれを生かさないのは勿体無いです。
最後に
「君は、世界がうらやむ武器を持っている」というこの本は、簡潔にわかりやすく書いてあります。
今後どのように自分のキャリアを描いていこうか迷っている人は、一度読んでみることをオススメします。
本を読むことも、行動をするということの一つだと思います。日々の行動が自分の人生をより素晴らしいものに変えていきます。
旅行でもビジネスでもインドに行くなら、英語は必須!
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