シリコンバレーの起業家が語る、上手な情報収集の方法
日本興業銀行からスタンフォード大学ビジネススクールに留学したのち、米国大手ベンチャーキャピタルDCMのパートナーを経て、日米のベンチャー支援組織であるWiLを創業した伊佐山元(いさやま・げん)氏が語る、色々な人と面談をする際に気をつけるべきこと
目的や何ら得るものがない議論は、嫌われる
伊佐山氏は、大企業とベンチャーの橋渡しをすることにより、日本のベンチャー業界の活性化を望んでおり、実際に日米ベンチャー支援組織WiLを創業している人物です。
伊佐山氏が拠点とする、シリコンバレーは相変わらずの好況で、グーグルがAIの研究所や家庭用のセンサーなどを開発する米ネスト・ラボを買収したり、フェイスブックがスマートフォン(スマホ)向けチャットアプリの米ワッツアップやゴーグル型の映像端末を開発する米オキュラスVRなど、1000億円をゆうに超えるベンチャー関連のM&A(合併・買収)ニュースで活気づいています。
その影響もあり、日本からシリコンバレーへの訪問者も増えているようです。大企業の幹部、政府関係者、大学生など様々な立ち位置の人達がシリコンバレーを訪れます。
伊佐山氏は自身がベンチャー支援を目的とした事業を行っているため、日本人のシリコンバレーへの関心が高まるのは喜ばしいことで、これをきにシリコンバレーにおける日本の存在感が高まればよいと考えているようですが、それでも「表敬訪問」という慣習には違和感を覚えるようです。
日本からの訪問者は、往々にして「どこそこの企業を訪問して、お話をうかがいたい」という。表現は丁寧であっても、この「特段用事はないけれど挨拶させてください」といった趣旨の面会の希望は、欧米では嫌われる。
相手からすれば、目的や何ら得るものがない議論は、自分の貴重な時間の無駄ということになるからだ。特に、日本からの訪問者は質問ばかりで、意見交換というよりも会話が一方通行である場合が多い。なぜなら、調査目的、勉強目的という極めて自分都合の面会が多いからである。
上記のような日本人ばかりが増えていけば、日本の評判は悪くなる一方だと危機感を募らせています。
例えば、伊佐山氏が、自分のところを訪ねてきた日本人を様々なベンチャー企業やIT(情報技術)企業の経営者を紹介するとします。その時、自分の聞きたいことばかりを聞いて、自分が相手に何かを与えないような人だった場合、伊佐山氏が、その紹介した人達の時間を無駄にしてことになります。
つまり、伊佐山氏の顔を潰すことにもなりかねません。紹介してくれた人、の顔を立てるためにも「いい人を紹介してくれたな」相手に思わせるような心遣いが大切です。
ですが、未だに「表敬訪問」が多く、そんな現状に業を煮やした、伊佐山氏は、初めてシリコンバレーを訪れる人には「会話は等価交換である」ということを理解してから訪米すべきだ、とアドバイスしているようです。
誰かと面会する際には、十分な準備と、自分なりの問題意識を整理して、質問するだけでなく、面会での議論が等価交換になるように心掛けるべきだ――という趣旨だ。たとえ相手がどんなに偉い人や、有名企業の社員であっても、人間誰もが共有できる人生経験を持っているはずである。たとえそれが学生であっても。
自分と全く同じ境遇で、同じ経験をしている人などいません。つまり私達が手にしている情報は常に『ユニーク』なのです。
伊佐山氏が話しているように、学生でも学生だからこそ相手が持っていない『ユニーク』な情報を持っています。面談する相手がどんな仕事をしている人なのか、どんな趣味がある人なのか、そしてなにより自分が何を話せばその人の役に立つ情報を提供できるのかを考える必要があります。
時間は、貴重で有限である。その貴重な時間を「いただいている」
シリコンバレーの良さは、年齢や人種、性別を超えて、能力あるものが認められ、成功するチャンスが与えられる、世界的にも最も「フラット化」の進んだ地域であるということである。
この地でまがりなりにも認められたいのならば、日本の歴史や文化、政治や社会について理解を深め、さらにビジネスマンであれば、日本の産業や成長している分野についての見識を披露するくらいの理論武装をしていなくては、勝負にもならない。さらに自分なりの教養やユーモアが無ければ、一流のコミュニティーには参加すらできません。
与える物が何もない人の周りには人は集まってきません。人と会って話をするということは、自分の時間だけでなく、他人の時間を「いただいている」ということを意識することはとても大切です。
伊佐山氏は、「会話は等価交換」と書かれていますが、自分よりもはるかに経験や知識がある人と面談をする場合、その人が話す情報と等価の情報を話すのはなかなか難しいでしょう。
まず何より大事なのは、自分が何をしたくて、なぜ時間をもらったのか、自分ができる事は何なのかをキチンと話すべきです。有識者は多くを望みません。
志が高く相手に敬意を払い今の自分が出来ることを精一杯やっている人間なら「君に会った時間は無駄だった」と言われることは少ないでしょう。
参照記事:表敬訪問は嫌われる 会話は「等価交換」で
旅行でもビジネスでもインドに行くなら、英語は必須!
インドの公用語は、ヒンディー語と英語。そのため、旅行でもビジネスでも、インド人と円滑なコミュニケーションを取るためには最低限の英語はなくてはならないものです。
「英語や英会話が実は苦手・・・」という方は、わずか45日で日常英会話力が習得できる「ネイティブトーク」でのトレーニングがおすすめです。5,000人以上の人が1日20分の簡単なトレーニングで英語でコミュニケーションをとれるようになります。
下記のページに詳しく書かれているので、読んでみてください。
最近のコメント